こんにちは! IRIE CHALK WORKS(アイリーチョークワークス)
カンダナツエです。
今日はチョークアート中級者向けのお話。
“なんとなく描けるようになったけど、最近どの作品も似たような雰囲気…”
と悩んでしまうことありませんか?
それ、あなたの“伸びしろサイン”かもしれません。
これはチョークアートを描き慣れてきた頃の“あるある”です。
特に独学や自己流で描いている方
または仕事でスピード重視になっている方ほど、
気づかないうちに“いつものパターン”に落ち着いてしまうことがあります。
でも大丈夫。
少し視点を変えるだけで作品の印象はグッと変わります。
今回はチョークアートに活かせる「レイアウトの発想術」をお届けします!
せっかくチョークアートが描けるようになったのになんだかマンネリ…
チョークアートを描く手順にも慣れてきた頃。
ふと作品を見返してみると、
・モチーフがいつも真ん中
・構図が左右対称
・背景の入れ方がワンパターン
そんな風に感じたことはありませんか?
実はこれ、「構図のクセ」が出てきているサインです。
ある程度描けるようになると、得意な配置・描きやすい流れに頼りがち。
でもその状態が続くと、見る人にも「同じに見える」印象を与えてしまいます。
今回はそんな“構図のマンネリ”から抜け出すためのレイアウト発想術を、
具体例と一緒にお届けします!
なぜ構図がワンパターンになるのか?
まずは、よくある原因3つがコチラ。
「正解」構図に安心してしまう
→ 真ん中にドン!と置いておけばまとまるし、失敗しない。
安定した構図=描きやすいんです。
自分にとって描きやすい位置、バランス、サイズ感はどうしても繰り返しやすくなります。
右利きの人は、左向きの横顔の方が描きやすいですよね。
全ての似顔絵が左向きだとデザインの幅は狭まります。
パースや空間を描くのが苦手
→ 斜めにしたり、角度をつけるとバランスが難しい…。
かといって、アレンジの方法が思いつかない。
「崩し方」や「配置の遊び方」が分からないと、結果的に安定構図に戻ってしまいます。
これはたくさんのデザインを見て学習する、真似してみる、に限る。
雑誌、広告、看板、商品パッケージ、SNS。
身の回りにはたくさんのデザインが溢れています。
自分の好きな構図・配置・フォントを見つけ、描けるように練習する。
自分のデザインにどう活かせるか試す。
出来ることだけをやっていては成長しません。
また、主となるモチーフに気を取られがちですが、
チョークアートのデザインにとって「装飾」はとても重要。
装飾に使えるアイテムやデザイン、色、フォントなど。
背景をどう彩るかで作品はがらりと変わりますよ。
モチーフに対する配置の引き出しが少ないから
→ 毎回思いつくのが似たような構図ばかり。
犬は真ん中、名前は右上、など、、、
無意識の「いつもの配置」が決まってしまっていることも。
セミオーダーのようにテンプレが決まっているものはそれでOK。
ですが、フルオーダーのような場合は引出しが少ないと
あっという間に手詰まりになってしまいます。
でも大丈夫。
構図は「発想の引き出し」を増やすことで、ぐんと広がっていきます!
これも、たくさんのデザインを見ておく必要があります。
本を買って熟読しろ!!
ということではなくて、自然と目にしたものでも頭のどこかには必ず記憶として残っています。
いざというときに、その記憶が引出しから出てきてくれるんです。
でも見ていないものは、いくらがんばっても引出しから出てきてくれません。
人間は0から1を生み出すのはなかなか難しいです。
新しいものは、これまで見てきた1と1を新たに組み合わせて出来ているんです。
その1をどれだけたくさん持っているか、が大切です!
構図のマンネリから抜け出す!3つのレイアウト発想術
①【優先順位を決める】目線をデザインする構図
これ、実際のレッスンでも生徒さんにアドバイスすることがめちゃくちゃ多いです。
特に大きいサイズのボードは要注意!
・描きたいものがモリモリ!!
・すき間が多くなるのが不安
・全部同じ大きさ。
こういった事例を添削することが多いです。
どの作品にも伝えたいモチーフやメッセージの“主役”がありますよね。
それを最初に決めて構図を組むだけで、自然と配置に変化が生まれます。
例えば
店名やロゴ、メッセージ文字が主役 → 文字を大きくセンターに
花や食べ物が主役 → 文字は控えめに装飾として端へ寄せる
全体の雰囲気重視 → バランス優先でモチーフを散らす
ポイントは、どんな場合でも主役1つを決めて脇役との関係を調整すること
それだけで、“意味のある配置”になります。
文字もモチーフも装飾も全てが同じくらい主張していると見る側も疲れてしまう。
結果、印象が残らないということになりかねません。
②【あえてズラす】見せたい方向に視線を導く構図
例えば
・ケーキを描くとして、ケーキを右下に寄せて、左上に文字やラインを入れる構成。
モチーフを中心からズラすだけで、一気に余白に表情が生まれます。
空間が活きて、構成に幅が広がります。
新たにモチーフをプラスすることも、文字を増やすことも可能です。
メインを真ん中からズラすことで、見る人の最初の目線が真ん中ではなくなります。
メインを見てから、文字や装飾に視線が流れていくのです。
・コーヒーを描くとして、カップから立ちのぼる湯気を次に見せたい方向に流れるように配置。
さらに、文字を湯気のラインに沿わせるように置けば視線が自然と流れるデザインに。
これによって自分で決めた優先順位のとおりに見る人の視線を誘導できるのです。
◆こんな人におすすめ◆
いつも中央配置になってしまう
全体が“ギュウギュウ”に見えてしまう人
なんとなく平坦に見える
どこを見てほしいのか伝わりにくい人
◆ポイント◆
余白=空っぽじゃない!
“意図的に空ける”ことで洗練された印象になります。
ただ、注意してほしいのは、
「あえて空けている」ということが伝わること。
「なんかすき間広いな」と思われてしまうのはNG。
人の視線は、「流れ」に自然と引き込まれます。
構図に“動き”を入れることで、視線誘導もできてストーリー性もアップできるよ!
ただし、目線があちこちに散らばるのもNG。
自然と流れるようにデザインできるといいですね♪
③【余白を活かす】見せたい世界を切り取る構図
チョークアートは「ぎゅっと詰め込んだ構図」になりがちです。
ボードを余すところなく使おうとするあまり、毎回中央寄せ+ぎっしり…になってしまう方も。
ここでおすすめしたいのが“余白の力”です。
左右どちらかにモチーフを寄せる
上半分はほぼ空白にして、下だけに描く
全体の7割だけ使って、あとは空ける勇気を持つ
空間があることで、主役がより引き立つこともあります。
特に看板系の作品や、ギフト用アートには効果的ですよ。
◆具体例◆
ドーナツを描くなら、プレートの上に置いてあるように“真上からの視点”で描く構図。
さらに、キャンバスに「お皿の縁だけ見える」ようなトリミングにすると、おしゃれな切り取り感に!
◆こんな人におすすめ◆
いつも同じ角度で描いてしまう
絵に奥行きやストーリーが出にくい人
◆ポイント◆
いつも同じ感じだな、、、と感じたら、
これまでの作品が「どの視点から描いているか」を確認してみて。
・いつも左斜め上から見下ろしている
・いつも真横からの構図
といった感じなら、いつもとは違う視点からの構図に変えてみよう!
それでも迷ったら?→「〇〇に描く」と考える
チョークアートって「モチーフ+文字」という意識が強いですよね。
基本そうなんだけど、少し中身を考えてみて。
「〇〇のために描く」と考えると構図が一気に変わります。
メニューボードなら、モチーフ+文字のバランスが重要
ウェルカムボードなら、空間に対しての“見え方”が大事
商品POPなら、パッと見で伝わることが最優先
“構図”は、紙やボード上だけでなく「目的」によっても変化するもの。
描く前に、「これは何のための一枚?」と自分に問いかけてみましょう。
構図はセンスじゃなく、考え方!
「いつも同じ構図になる…」
そんなふうに感じたときは成長のタイミングかも?
構図の幅を広げるのは、センスじゃなくて
意識の切り替えと、具体的な工夫。
あえて余白を使う
見せ方を切り取る
視線を誘導する
ちょっとした発想の転換で、同じモチーフでも全く違う印象の作品が生まれます。
あなたらしい構図、もっと見せていきましょう。
もちろん、同じ構図は二度と使ったらいけない!というわけではありません。
この構図はあの人の作品!て認知されるくらいになればそんな素晴らしいことはない♡
けど、自分自身でマンネリしてるなぁ、、、
と感じたら、いまこそ変化のとき!とチャレンジしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました★